注意事項をご案内差し上げます 本シンポジウムの録画や録音はお控えいただきますようお願い申し上げます それでは定刻になりましたので電話リレーサービス開始1周年記念シンポジウム電話リレーサービスが開くインクルーシブな社会を開始いたします 本日司会を務めさせていただきます上村と申しますどうぞよろしくお願いいたします 令和2年6月に聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律が制定され公共インフラとしての電話リレーサービスが制度化されました 昨年令和3年7月1日に電話リレーサービスの提供が開始され本年で1年が経過いたしました 本日は電話リレーサービスの利用者や関係者をお招きし電話リレーサービスを今後より一層普及するためのサービスの多様化とその在り方について議論いたします それでは開会にあたり大沼直樹日本財団電話リレーサービス理事長よりご挨拶させていただきます 本日は皆様には大変お忙しい中電話リレーサービス開始1周年を記念するシンポジウムにご参加くださいまして誠にありがとうございます 日頃よりご支援いただいておりますご来賓の方々にもお礼申し上げます さて昨年7月1日以来この1年間は私たち職員にとっては予想以上の仕事量に追われ思いがけない課題にも直面し悩みながらなんとか解決していくという そのような激務の日々でした 職員全員へ毎朝配信されるメールがございます 前日までの登録者の人数のお知らせです 一人でも多くの聴覚障害者等に電話リレーサービスを使っていただきたいという思いから私たちはその結果を見て一喜一憂しております さて一つの組織が生まれそのまま何年も経っていきますとどんな組織も疲弊が進みレーゾンデートル存在意義それを失っていくものです 私たちのような新しい組織であっても毎日の仕事に忙殺されていますと電話リレーサービスは本来何のためにあるのかその存在理由存在意義を つい忘れてしまうことがあります そうならないためには耳のきこえない人などと耳のきこえる人との間のコミュニケーションに関わるすべての当事者ステイクホルダーが現在の問題課題は何なのか を考えそれを解決するための知恵を出し合い将来の展望を持つことが必要です そして最も大事なことは費用をご負担いただいている国民の皆様への周知理解が進むことであります 本日のシンポジウムの第1部では電話リレーサービスが公共インフラとして実現してきたことで生まれた新しいコミュニケーションの可能性について パネリストの方々にお話を伺いながら考えてまいります そして第2部では世の中にはまだまだ電話ができることの恩恵を受けられないでいる人が多くいることを認識し電話リレーサービスの対象者の一層の拡大と システムの開発について考えてみようと思います 最後になりましたが本日このように1周年を迎えることができましたのは生みの親と育ての親がいたからに他なりません 生みの親である日本財団そして育ての親である総務省特定電気通信事業者ならびに電話リレーサービス支援機関であります電気通信事業者協会 それらの育ての親にも心より感謝申し上げます 本日のシンポジウムが電話でサービスの展望を考えるのに有意義なものでとなりますようよろしくお願い申し上げます 続きまして来賓よりご挨拶をいただきます 総務大臣金子恭之よろしくお願いいたします 総務大臣の金子恭之です 昨年7月1日に公共インフラとしての電話リレーサービスの提供が開始され本日でちょうど1周年を迎えました 本サービスの提供機関であり本日のシンポジウムの主催者である日本財団電話リレーサービスの大沼理事長をはじめ関係の皆様におかれましては 安定的かつ継続的なサービスの提供にご尽力いただいておりますことにこの場を借りてこれより御礼を申し上げます 総務省では誰一人取り残されないデジタル社会の実現に向けて年齢や障害などにかかわらず誰もがデジタルの恩恵を享受し 積極的に社会参画できる環境の整備に取り組んでおります 聴覚や発話に困難のある方でもオペレーターが手話文字と音声を通訳することによって電話でコミュニケーションが可能となる電話リレーサービスは 障害のある方々の社会参画を支える重要なサービスであるとともにきこえる人にとっても有意義なコミュニケーションツールであります 本日のシンポジウムが広く国民の皆様に電話リレーサービスの意義をご理解いただく契機となり障害のある方もそうでない方も含めより多くの方々に 本サービスを利用していただけることを期待しております 総務省としても電話リレーサービスの一層の普及に向けて厚生労働省をはじめ関係機関と連携してしっかりと後押しをしてまいります 結びに本日のシンポジウムのテーマであるインクルーシブな社会の実現に向け電話リレーサービスのさらなる普及と発展を記念しまして私の挨拶とさせていただきます ありがとうございます 続きまして厚生労働省社会援護局生涯保健福祉部企画課自立支援振興室長奥出吉規様よろしくお願いいたします 厚生労働省の奥出と申します 電話リレーサービス開始1周年シンポジウムの開催にあたりまして一言ご挨拶を申し上げます 本シンポジウムは電話リレーサービスを今後より一層普及するために当事者の声を踏まえたサービスの多様化とその在り方について議論をし さらなる利用者の獲得及び国民への周知理解につなげる大変意義深いものだと思います 電話リレーサービスの提供にあたりましてはそのサービス水準を適正に担保し手話通訳士など一定の資格や技能を有する通訳オペレーターの確保を 図っていくことが重要です このため厚生労働省では手話通訳者や要約筆記者を養成する地方自治体に対する財政支援やその指導者の要請を行うとともに手話通訳者をはじめとする 意思疎通支援従事者の確保に向けた新たな事業の開始など特に若年層を中心とする人材養成などの取り組みを進めています また通訳オペレーターに従事する際に受講いただく研修のための養成カリキュラムについて昨年度までの研究事業が完了したところであり 現在カリキュラムの公表に向けた準備を進めているところでございます 今後とも総務省をはじめとする関係省庁と連携をして聴覚に障害のある方々への情報アクセシビリティの向上や意思疎通支援について関係する皆様のご意見も お伺いしながら取り組んでまいりたいと思います 引き続き皆様のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます 最後に本日ご参加の皆様のご健勝と日本財団電話リレーサービスのますますのご発展をお祈りいたしまして私のご挨拶とさせていただきますありがとうございました ありがとうございます続きまして 電気通信事業者協会会長島田明様よろしくお願いいたします ただいまご紹介いただきました電話リレーサービス支援機関の一般社団法人電気通信事業者協会において会長を務めております 日本電信電話株式会社社長の島田でございます 電話リレーサービス開始1周年シンポジウムが開催されるにあたり一言ご挨拶させていただきます まず電話リレーサービス提供期間である一般財団法人日本財団電話リレーサービス様におかれましては本日7月1日に24時間365日の電話リレーサービス提供を 開始されてから1年を迎えられましたこと誠におめでとうございます 当協会は昭和62年に電気通信事業者の団体として電気通信事業の健全な発展と国民の利便性向上に資することを目的に設立され本年で35年になります 平成8年からは国民生活に不可欠な通信サービスである加入電話や第一種公衆電話緊急通報などがユニバーサルサービスとして日本全国で継続して提供されるよう ユニバーサルサービス制度の開始に伴いその支援機関としてこれまで16年間負担金を預かりし交付金を交付する支援業務を行ってまいりました 昨年7月から開始された電話リレーサービス制度におきましても令和2年1月13日に電話リレーサービス支援機関として総務大臣の指定を受け電話サービスを提供する 特定電話提供事業者から負担金をお預かりし日本財団電話リレーサービス様へ交付金を交付する支援業務を行い1年となりました これまでの実績と経験を基に電話利用サービス制度においても支援機関としての支援業務を引き続き円滑かつ的確に実施してまいります 日本財団電話リレーサービス様におかれましてはコロナ禍により感染防止対策が強化されるなどの制約のある中において様々な準備を経て電話リレーサービスを 開始されそして1年を迎えられるまでには大変なご苦労があったことと存じます 生活や行動が制限される中電話リレーサービスが果たす役割に利用者の期待度も高く利用した方々の喜びの声も数多く寄せられていることと拝察いたします 電話リレーサービスを通じて多くの方々のコミュニケーションがより豊かなものになりインクルーシブな社会が築かれていくこととなるよう電話利用サービスが 一層普及することを祈念いたしましてお祝いの言葉とさせていただきます 本日は誠におめでとうございます ありがとうございます続きまして日本財団会長笹川陽平様よろしくお願いいたします 日本財団の会長を務めております笹川陽平でございます 公共サービスとしての電話リレーサービスが始まりましてちょうど1年経ったということで心からお祝いを申し上げたいと思います 日本財団は長く50年にわたりまして障害者の様々な問題雇用あるいは高等教育の機会を作るとかあるいはアジアの障害者聴覚障害者のための辞書を作ったり 様々な活動をしてまいりました 政府そして国会によってこの電話リレーサービスが実現をしましたが特に総務省におかれましてはこの電話リレーサービスにつきまして大変なご配慮を いただいていると伺っております 多くの聴覚障害者の皆さま方が本当に生活の中で不便をなさってきたことはもう説明をするまでもございません 例えば一つ言えばお役所との交渉ごとなども電話でできるようになってまいりましたしまたテレビでもあるいはいろいろな会議でも手話通訳者が参加するように なってきたということは大変素晴らしい私はことだと思っております 願わくばやはりもっともっと聴覚障害者すべての方々がこの電話リレーサービスをご活用いただくと同時にこれから様々な国際会議も障害者権利条約に 基づいて行われるようになってまいりますので英語と日本語の手話ができる人あるいはもちろん日本の聴覚障害者のすべての人々のためにやはり手話通訳者を さらに要請していくということも雇用促進にも役立ありますしまた障害者の生活の質的向上のためにも役立つわけでございますのでこの1年間のご努力をさらに 発展をさしていただきましてアフターコロナ日本財団はすべての障害者が健常者と共に働ける環境づくりそして共に生活できるそういうインクルージョンな社会を 作りたいと願っておりますこれから電話リレーサービスがさらに発展することを心から願っております ありがとうございます続きまして日本財団電話リレーサービス石井靖乃専務理事 電話リレーサービスの概要説明をお願いいたします 日本財団電話リレーサービスの石井です 電話リレーサービスの概要について説明をさせていただきます 電話リレーサービスは聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律に基づきまして総務大臣が指定する支援機関提供機関によって運営している 公共インフラとしてのサービスです 運営費用はすべての電話利用者に負担いただいている電話リレーサービス料を原資とした電話会社の負担金を電気通信事業者協会からの交付金として受け取り 私どもが運営をしております 電話リレーサービスはきこえる人ときこえない人の通話の間に通訳オペレータが入り手話や文字と音声とを通訳する仕組みです 例えばスマートフォンなどを使ってこのようにログインをしてダイヤルで電話番号を入れ次に手話通訳か文字通かを選びます そうしますと通訳オペレータを呼び出しますので通訳オペレータが出てくると聴覚障害者等の利用者と通訳オペレータの会話が始まり次にかけ先のきこえる人につながり 三者での通話が始まるという仕組みです 電話リレーサービスは24時間365日使うことができ緊急通報にも対応しております さらにきこえない人などからの発信だけでなくきこえる人からの発信も可能で双方向の利用ができます サービスを利用いただくためにはきこえない人などは利用登録が必要です 電話番号電話リレーサービス用の電話番号を付与されますのでそれをご使用いただきます サービスは手話と文字の通訳方法が選択できます 現在ほぼ半々の利用ですけれどもやや文字通訳の方が上回っているような状況です 1ヶ月に約3万の通話がありますそして緊急通報も30件から40件ほどの利用がございます 現在登録いただいている方は約1万人近くいらっしゃいまして大変多くの方々にご利用いただいているという状況になっております 以上概況の説明をさせていただきました それではただいまより第1部電話リレーサービスが広げるコミュニケーションの可能性としてサービスが聴覚障害者等やそれを取り巻く聞こえる人にとって どのような変化や利便性をもたらしたのか皆さんと共に考えますまずは今年3月に制作しました動画をご覧ください [音楽] 私はオリンピックを目指しているクレー射撃選手宮坂七海目と手話で生きている負けず嫌いな私が一つだけ諦めたことがあるそれは電話 きこえないお客様との急ぎの契約確認はどうしたらいいのか諦めていました 私もありました配達が遅れそうなので電話で相談したかったんですが 検査結果が出たことを電話ですぐに伝えられず困ったことがありました でも日本は諦めていない [音楽] 宮坂様射撃場近くのホテルの空室が出ましたいかがなさいますか [音楽] 大変お待たせしましたご注文の相談を在庫がありませんでしたお取り寄せいたしますか 取り寄せお願いしますいつ届きますか [音楽][音楽] できることを諦めない私もあなたも それでは石井さん第1部をお願いいたします はい では第1部を始めたいと思います ただいまご覧いただきましたのは今年の3月にYouTubeにて放映しました電話リレーサービスの広告動画です 200万回を超える視聴数で大変多くの反響をいただきました 出演してくださっているのは宮坂七海さんというオリンピックでクレー射撃の選手を目指しているろう者の方です 本人も電話リレーサービスを使っていらっしゃると伺っております そして本日はこの動画を監督制作なさいました今井ミカさんにお越しいただいています 今井さん簡単に自己紹介お願いできますか 皆さんこんにちはただいまご紹介にあずかりました私今井ミカと申します サインネームはこのように表しますよろしくお願いいたします 映画監督をしております私の家族は両親と弟で全員ろう者です 私の第一言語は手話で第二言語が日本語になります ですのでろう者というアイデンティティを持っています この広告動画に関しまして制作のご依頼をいただきまして本当に嬉しかったです 私は電話リレーサービスをいつも使っておりますので本当に恩恵に預かっていると感じております よりたくさんの方々に使っていただきたいという思いを込めて広告動画を制作いたしましたたくさんの方が見てくださって本当にありがたいと思っています また電話リレーサービスですが1周年ということで私も大変嬉しく思っております 改めましてお祝い申し上げます今日はお話しするのを楽しみにしてまいりましたどうぞよろしくお願いいたします はい今井さんありがとうございました 今井さんには利用者の立場からこの後色々とお話を伺っていきたいと思います 続いて五十嵐大さんを紹介させていただきます 五十嵐さんは初のエッセイ本しくじり家族に続いて最近はろうの両親から生まれた僕が聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のことも執筆されるなど ライターとして精力的に活動をなさっておられます 五十嵐さん自己紹介お願いします 皆さんはじめまして作家の五十嵐大と申します 私は耳のきこえない両親のもとに生まれました 母は生まれつき耳がきこえなくて父は幼い頃に聴力を失った中途失聴者です 私が生まれてすぐの頃は3人で生活していたんですがやはりきこえない両親のもとだと音声日本語を覚えることが難しいのではないかという理由で途中から きこえる祖父母と一緒に住むようになりました なので私が物心ついた頃にはきこえる祖父母ときこえない両親の5人で生活をしておりました 家庭の中で手話と音声日本語が混ざっているような文化だったんですけどもなので私は手話もある程度できますし音声日本語もこのようにしゃべれる そういう生い立ちですでその中でやはり両親に代わって通訳をする場面っていうのは多々あったんですねなのでそのことについて本日はお話できればと思っております よろしくお願いいたします 五十嵐さんありがとうございます きこえない両親のもとに生まれた立場で家庭の中で電話がどういう存在であったのかということを中心にこの後お話を伺っていきたいと思います ではまず今井さんにお伺いしたいのですが普段の生活でサービスが始まる前まで電話についてはどのように対応していらっしゃいましたか そうですね電話リレーサービスがなかった頃私たちろう者の家族は電話というものとは無縁の暮らしをしていました 例えばお店の予約あるいはホテルの予約などにおいて30分から1時間かかってもいいから現地に行って予約していました もし予約ができない場合はやむを得ず帰るということが当たり前でしたそのように電話とは無縁の生活を送っていました 電話リレーサービスが始まり初めて電話というものに触れた時はどう使えば良いかわからず不安がありましたがいざかけてみるとわざわざ足を運ばなくても 電話で予約ができることに感激しました 私の生活の中に無縁だった電話が身近に感じられるようになり新しい世界が広がりました 本当に素晴らしいサービスだと実感しています それ以来電話リレーサービスで電話をかける機会が非常に増えております はい今井さんありがとうございます 今井さんの場合はご家族のろう者ということなんですけれども五十嵐さんの場合はご自身はきこえる家族の一員としてきこえる人だったという立場で お伺いしたいんですけれども先ほど通訳を頼まれることもあったというふうにおっしゃっていたと思いますが電話を頼まれるということもやはりあったでしょうか そうですね厳密に言うと僕の両親はきこえる子供である僕に対して通訳をしてほしいということはあまり強く思っていないタイプだったんですね ただ僕自身がきこえない両親の役に立ちたい彼らを助けたいという思いで通訳をする場面は非常に多かったと思いますでその中にはもちろん電話もありました 例えば市役所に電話をするとか何らかの手続きのために電話をかけるそういった場面は非常に多かったように記憶しています でそれ以外電話以外でも例えば買い物に付き添ったりとか自宅に保険の方とかこう来た時に両親に代わって僕の対応をしてで両親にそれを伝えるっていう場面は 非常に多かったかなと思います あともう一つ電話に関することでお話しするとすれば僕が大人になって東京で一人暮らしをするようになった時に実家から電話がかかってきたことがあったんですね 出てみると電話の向こうで声を出してたのは聞こえない母親でしたで一生懸命口話で元気かとか大丈夫かっていうことを言っているんですね 母が電話をかけているというのを初めてだったのでびっくりしてで僕も大きい声で元気だよとか大丈夫だよって言ったんですけどやっぱり母には聞こえていなくて 一方通行の会話で終わってしまったんですね でその時にきこえない親ときこえる子供の間に電話っていうものがあっても何の意味もないんだなっていうのを痛感したのをすごく覚えています 五十嵐さんありがとうございますそのあたりも含めてこの後もう少しお話は伺いたいと思います ここで今度また今井さんに伺いたいんですけれども日常生活の中では当然お仕事をなさっていらっしゃると思いますけれどもそのお仕事の面で 電話リレーサービスがあることは今井さんにどういう影響を与えているかということを教えてくださいますでしょうか はいそうですね 仕事の面で大変助かっている部分が多くあります聴者と対等に自分が監督した映画を劇場で上映したいという希望を持って今邁進しているところです そういった活動の中映画制作の撮影に必要な機材やロケ地の予約などで電話が必要な場面が多くあります 以前は自分の所有している機材で何とか撮影を行っていましたしかし映画制作の規模が大きくなると様々な会社に電話で交渉しなければならない機会が増えてきています ロケ地を予約する前にわざわざ現地へ足を運ばずにロケ地の広さ利用できる時間料金など詳細な確認を電話でできるので効率よく進めることができます また機材に関しても急遽足りない機材をレンタル会社に追加予約したいときには電話で問い合わせますがもしも在庫がなかった場合他のレンタル会社に 素早く電話で問い合わせをして手配することができます そのおかげで様々な映画作品を完成させることができそして劇場で上映する夢が叶いました また映画祭に出品することもできています今回のCM動画の依頼でも実際に映像を作るにあたって様々な場面で電話リレーサービスを使いました つまり自分の仕事においての可能性も広がり電話というものが日常生活の中で必要であると実感しています はいあの電話リレーサービスでお仕事の上でも可能性が広がっているというお話聞きまして大変あのサービス提供しているほうとしても大変嬉しく思います 五十嵐さんにここでお伺いしたいんですけれども子供の頃には電話リレーサービスがなかったとでお母さんから電話があって電話が自分にとっては役に立たないものだ ということを実感されたというふうに先ほどおっしゃいましたけれどももし子供の頃に電話リレーサービスがあったらどんな風に変わっていたかなとか また今こうやって社会に頼りでサービスというものが制度的に提供されるようになってどんな風にお感じになっているかということをもう少し伺えればと思いますけど いかがでしょうか はい 先ほども申し上げた通り僕の両親は特に僕に通訳を無理強いすることはなかったんですけども僕が自発的にこう電話を使って市役所であったりとか様々な 手続きの電話をかけることはあったんですけどもやはり子供だったので相手の大人の言っていることがうまく理解ができないあるいはその両親が求めていることを うまく言葉にして相手に伝えることができないっていう場面が多々あったんですね でその時に僕はすごく落ち込んでしまって両親の役に立てなかったとだけどそれ以上に両親がその一生懸命通訳をしている僕を見て本当に申し訳なさそうにしているんですね ごめんねと通訳をさせてごめんねってよく言われていたんですけどもなのでもしあの時電話リレーサービスがあったらきっと両親は自分で様々なところに 電話をかけることができて申し訳なさを感じることはなかったんじゃないかなと思います それっていうのは結局そのろう者の自尊心につながると思うんですね なのでその電話リレーサービスっていうものがもっともっと普及していけばその聞こえないことで自己肯定感が低くなっているろう者の方たちの自尊心っていうのを 高めることができるのではないかなと思います あともう一つその今井さんのお話を聞いていて思ったんですけども僕の父親はまあ夢があってこう子供の頃から目指していた職業があったんですけど やっぱり耳が聞こえないという理由で諦めてしまったんですねでそういう人ってきっと大勢いらっしゃると思うんですだけどもその電話リレーサービスもそうですし 聞こえないということをカバーするサービスがもっともっと増えて広まっていけばきっとそのろうの方たちの中でも夢を諦めずに済む人たちが もっともっと増えるんじゃないかなと思ってます はい 五十嵐さんありがとうございます 今井さんのお話それから五十嵐さんのお話共に共通しているなとやはりその個人の自立それから自信を持つ自尊心の問題といった言葉がキーワードとして 出てきたと思います またその家族の関係にとっても電話リレーサービスというのは影響を与えるものなんだなというふうに思いました そしてさらに夢を諦めないということにもつながっていくものだというふうに思いました でここであのちょっと話題は変わるんですけれども命に直結する緊急通報ですね100当番119番118番も電話リレーサービスが制度化されできるようになりました 例えば事例をいくつか紹介させていただきますと当て逃げで聞こえない人が被害者になった時これまでは加害者を捕まえて加害者に警察通報を 自分で頼まざるを得なかった しかし電話リレーサービスでは自分で警察に通報ができるようになったという事例を伺っております また道で倒れている人を見かけた時今までは見過ごして通り過ぎるということになっていたんですけれども今では電話リレーサービスを使って119番通報をして 消防車が救急車が来るまで一緒に待って付き添うというそういうことができるようになったという事例も伺っております 先ほども紹介させていただきましたけれども昨年7月から電話リレーサービスでは月平均30回から40回1日1件以上の緊急通報を受け付けて関係機関が 緊急通報受理機関へつないでおりますここで警察庁消防庁海上保安庁の通報を受ける立場の皆様からコメントをいただきたいと思います 最初に警察庁生活安全局生活安全企画課地域警察指導室課長補佐八窪政樹様からお話を伺いたいと思いますよろしくお願いいたします 皆さんこんにちは警察庁です 日頃から警察業務にご理解ご協力をいただきありがとうございます 昨年7月に電話リレーサービスが開始され聴覚障害等がある方と都道府県警察の通信指令室等をつなぐ新たな手段として電話リレーサービスを通じた緊急通報の運用が 始まりましたがこれまでに47都道府県警察のうち約20の都道府県警察において当該緊急通報を受理したと承知しています なお受理件数が数件にとどまる警察が多くを占めていると承知しております 緊急通報の内容としましては交通事故にかかる通報のほか件数は少ないですが盗難被害にかかるもの知人間等のトラブルなどの通報があったと承知しています 警察への緊急通報につきましては皆様が被害等に遭うことなく通報をする機会がないに越したことはないのですが緊急通報をする必要に迫られた時には通報者オペレータ 警察の通信指令室の間の会話が円滑に行われ警察通信指令室が緊急通報の内容を素早く把握することができれば警察官を迅速に現場に臨場させることができます 電話リレーサービスを通じた会話がより円滑に行われるようにするため日頃から電話リレーサービスに携わるものの間の関係を良好に保つことが必要であると感じております 今後とも緊密な連携をお願いいたします 八窪様ありがとうございました 続きまして消防庁国民保護防災部防災課防災情報室課長補佐中村一成様よろしくお願いいたします 消防庁でございます電話リレーサービス経由の119番通報についてはサービス開始当初より全国の消防本部で受信できる体制を確保しています この1年間実際に通報を受信してみた消防の感想といたしましては電話にサービス経由の通報では他の119番通報と遜色なく通報者と円滑にコミュニケーションを 取れていると感じています 例えばご家族全員が聞こえない人のご家庭から電話ビルサービス経由の119番通報を受け救急車を出動した事案がございましたけれども他の119番通報と同様に迅速に 対応することができました 一方で当然ではありますがサービス開始にあたってはいろいろと課題がございましたし今現在でもですね日々の運用の中で見えてくる課題もあるというふうに考えております これらについては消防といたしましても日本財団サービスの皆様とご相談をしながらですね通報品質を少しでも高めていくとより多くの方々のためになるように少しでも 通報品質と向上させていくという考えておりますので協力していきたいと考えております これまできこえない人のための通報手段としてはFAX119であったりメール119ネット119緊急通報システムなどがございましたけれども電話リレーサービスは 日頃から使い慣れているツールであることをいつでもどこからでも通報できることなど緊急通報手段としてメリットが多いと考えております 電話リレーサービスによって聞こえない人がいつでもどこからでも救急車を呼べることは社会的に大変有意義だと思っておりますので消防としてもお引き続き 協力をしてまいります 中村様ありがとうございました 次に海上保安庁警備救難部救難課課長補佐近藤洋介様よろしくお願いいたします サービス開始から1年を迎えましたが海上保安庁の緊急通報番号118番の通報実績は未だございません しかしながら消防や警察での実績により生じた課題は海上保安庁に共通するものであると認識しております 現時点にて生じている課題を受け海上保安庁におきましても通報を受理する運用官や現場で対応にあたる海上保安官に対し電話リレーサービスに関する周知を 徹底するなどいかなる通報に対しましても迅速な救助活動が行えるよう万全な体制を確保してまいります 近藤様ありがとうございました緊急通報受理機関の皆様等もありがとうございました お話を伺っておりまして緊急通報にこれまで電話で通報するというのはきこえる人が行うのが一般的というか普通だとなっておりましたけれども 電話リレーサービスが使えるようになって例えば倒れている人を見てきこえない人が通報することができるようになった 家の中でもきこえない家族がきこえる家族のために119番や110番に電話をすることができるというようになったことはお互いに助け合うことができるようになった 一方的に支えるのではなく双方向に支え合うことができるようになった社会に近づいてきたんではないかというふうに思いました 第1部ですけれどもここまで今井さん五十嵐さんそして警察庁消防庁海上保安庁の皆様どうもありがとうございました 続いて第2部では電話リレーサービスを応援してくださっている団体からのメッセージのビデオに続きましてサービスのさらなる普及や今後の拡充のあり方について お話を伺っていきたいと思います ありがとうございました それではこれから第2部開始にあたり聴覚障害者等関係団体の皆様からメッセージをいただいております 全日本ろうあ連盟全日本難聴者中途失聴者団体連合会全国盲ろう者協会インフォメーションギャップバスターダイアローグジャパンソサエティ 5団体よりメッセージを頂戴しております 20分ほどございますのでゆっくりご覧ください 全日本ろうあ連盟理事長の石野です 電話リレーサービスが1周年を迎えられました これを思うと皆様の様々なご苦労があったかと思います 本当にお疲れ様でした 私たちろう者の個人登録が今後増えていくと良いと思います また登録だけでなく電話リレーサービスがスムーズに活用できるよう検討すべき課題があります 昨年のスタート時の情勢から変わったことがひとつあります 今年5月25日障害者情報アクセシビリティコミュニケーション施策推進法が施行されたことですその法律を見ていくと第13条に様々な分野について明記されています 例えば介護教育スポーツ文化芸術など様々な分野があります その中で電気通信についても明記されています 今後例えばろう者や難聴者の働く場所である企業や行政団体からも登録できるようになれば利用者がもっと増えるのではないかと思います またそれが合理的配慮の施策となりますですのでこの法律も後押ししてくれるのではないかと期待しています もう1点やはり通訳オペレーターをもっと増やしていかないといけません 通訳オペレーターの質的向上のためしっかりとしたカリキュラムを組めば通訳オペレーターが増えるきっかけになるのではないかと思います 3つ目は増えていくろうのシニア向けの電話リレーを簡単に利用できるような方法を考えることも今後の課題だと思っています これからも一緒に頑張っていきましょう 開始1周年にあたりまして一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会を代表してご挨拶させていただきます 新谷と申します 昨年7月1日で電話リレーサービスが公共インフラサービスとして開始されました 本日の事業開始1周年を迎えるまでの日本財団電話リレーサービスを始めとする関係者の皆様の多大なご努力に利用者の団体として深い経緯を表する次第です 電話リレーサービスは日本財団によって2013年9月からモデルプロジェクトとして開始され私たち聴覚障害者の生活に欠かさないコミュニケーション手段として 徐々に全国に広がりを見せてまいりましたこのようなモデル事業の実績を踏まえて一日も早い公共インフラサービスとしての電話リレーサービスの事業化が 望まれておりましたが2020年6月に聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律が成立し昨年から日本財団電話リレーサービスによって事業が 開始されましたことは障害者を含む多様な人の参加する共生社会を実現するための取り組みとして高く評価がすべきと考えます 過日国会におきまして障害者が障害のない人と同じように情報を得られる社会を目指す障害者情報アクセスビリティコミュニケーション施策推進法が成立しました また内閣府に置かれています 障害者政策委員会では第5次の障害者基本計画が議論されていて情報アクセシビリティの向上及び意思疎通支援の充実が大きなテーマとなっております このような流れの中で電話リレーサービスに代表される情報アクセシビリティの整備が移動のアクセシビリティと両輪になってすべての人の社会参加の実現のための 欠かせない取り組みとして社会に浸透してきていることを実感しております 1年間のサービス利用を経て基本方法のより一層の簡素化や音声認識を活用した字幕付き電話リレーサービス(CTS)を求める声が私たち団体の勉強会から 聞こえてまいりますがそのような声に日本財団電話サービスが真摯(しんし)に対応いただいていることに改めて感謝申し上げますサービスの普及や充実は事業者と 利用者の忌憚(きたん)のない意見の交換信頼がもたらすものと考えております 電話リレーサービスの利便性が今後ますます向上し利用が一段と進むことを期待しまして本日の電話リレーサービス開始1周年シンポジウムへの全難聴よりの お祝いの言葉とさせていただきます こんにちは私は社会福祉法人全国盲ろう者協会理事の門川伸一郎です 今私の足元にはパートナーの盲導犬ベイスくんがいます よろしくお願いします 電話リレーサービスが始まって1周年を迎えられたこと心よりお祝い申し上げます 思い返せばあれ1990年代のことその当時私はアメリカに留学中で実は毎日のように文字電話で通信を楽しんでおりました これはTDD/TTYと呼ばれる聴覚障害者用の文字電話デバイスのことです でこれを使っていわゆるチャットのようにコミュニケーションを楽しんでいました このデバイスを持っていない健聴の人きこえる人とは電話サービスを利用して通信することができました 私も電話リレーサービスを利用してきこえる友人たちとたわいのないおしゃべりを長い時間楽しんでいたことを今でも懐かしく思い出すことができます あれから約30年日本でも電話リレーサービスが開始されましたとても画期的なことだと喜んでいます このサービスが開始されたことを知った私はさっそく登録をしたいと思って登録をしようとしていて早くも壁にぶち当たってしまいました パソコンやスマホを利用して登録しないといけないんですがそれができなかったからです 結局見える人の支援を受けてようやく登録することができました ところが今度は肝心の電話リレーシステムの利用で行き詰まってしまいました 私は点字ディスプレイというのをパソコンにつないで点字でパソコンを操作しているのでいろいろと不便なことがあるために電話リレーサービスも思うように 使えなかったんです またシステムの面だけではなくてオペレータ側にも気になることがありました 今の電話リレーサービスのオペレータは手話通訳と文字通訳を行っていますけれどもこれは盲ろう者の利用を想定していないですね 盲ろう者が電話リレーサービスを利用するためにはメッセージを送信したり受信したりする時に一定の時間が必要になります 盲ろう者のペースに合わせていただくことが重要になります また電話をかける相手の方にも盲ろう者が電話をかけているということを理解してもらう必要があります このような電話リレーサービスですけれど盲ろう者が利用できるようになると大変有意義だと思っています 例えば通訳介助者と言いますけど盲ろう者の支援をする人が近くにいない時にこの電話リレーサービスを盲ろう者が自力で利用できたら外の世界とつながることができます 一人暮らしの盲ろう者にとってもこのサービスがあると心強いでしょう 持続可能なSDGsの中に誰一人取り残さない社会というのがあります 盲ろう者も取り残さないように聴覚障害者の皆さんと共にこの電話リレーサービスが利用できるようになること私は強く願っております そのためにはシステムの改善とオペレータの対応が重要となってくると思います 皆さんぜひ盲ろう者も電話リレーサービスが利用できるようにご協力のほうよろしくお願いいたします 今日はありがとうございました 私はNPO法人インフォメーションギャップバスターの理事弁護士の藤木和子と申します 電話リレーサービス開始1周年おめでとうございます 今日は家族プロジェクトの担当の立場からお話をさせていただきます 私はきこえない弟と育ったきこえる姉の立場です こえる家族にとっても電話リレーサービスはとてもありがたく嬉しい制度です ここできこえない妻が電話リレーサービスを使っているきこえる夫の立場の方からの感想を紹介させてください 妻と電話リレーサービスを使って話してみましたが不思議な感動がありました 妻からは電話をかけてと言われることがなくなり少し寂しい気持ちはありますがとても良かったなという安心した気持ちになっています こういう形で妻が電話リレーサービスを使うようになって電話リレーサービスは夫婦や家族が対等な立場でいるためにとても大切な制度だと思いました このような感想をきこえる夫の立場の方からいただいております このように電話リレーサービスはとても便利な制度です しかしまだ使っていない登録していないという人もたくさんいます 家族が電話を代わりにかけていて例えば親やきょうだいが代わりに電話をかけていたり子供がきこえない親の代わりに電話をかけているということも少なくありません 実は私の個人的な話になりますが私のきこえない弟も電話リレーサービスには関心を持っているのですがまだ使っていません どうやら電話を使うというイメージがまだ持てないようなのです これから先電話リレーサービスが広がり電話の便利さを弟がもっと知れば電話を使ってみたいな電話リレーサービスを使ってみようという気持ちも芽生えて 私の弟と電話で話してみたいというような夢もいつか叶うのではないかと思っています ところで私は今きこえる家族の立場として学校などできこえるきこえない子供たちや保護者の方々に向けて家族についてお話をする機会が多くあります その時には電話リレーサービスのことも紹介していますやはり子供時代から少しずつ使っていくことが大事かなと思っています 私は子供の時に祖父母や親戚に電話をかけて電話の練習をしていきましたがこれからはきこえない子供もこんな感じで少しずつ電話の経験をしていって バンバン電話を使っていってほしいなと思っています 私たちの団体では子供向けに電話リレーサービスってどんなもの実際に使ってみようというような動画も作成しましたもしよかったらご覧いただけますと嬉しいです 一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ理事の志村真介です この度は電話リレーサービス1周年本当におめでとうございます この1年みなさんが様々な努力をされてこのサービスが世の中に広がっていったこと本当に嬉しい限りであります 私たちが2020年夏東京竹芝にいわゆるダイバーシティミュージアムというミュージアムをオープンしました そこでは視覚障害者が暗闇案内しましたり聴覚障害者がきこえない世界を案内するそうしたソーシャルエンターテインメントを提供してます その聴覚障害者のスタッフがこの1年電話リレーサービスを使って変化したこととかあと嬉しくて仕方がなかったことを自分に伝えてくれたので 皆さんにも今日お話ししたいと思います まず1つ目の感動はビジネスのシーンでですね「では私から電話しておきます」って言われたことが何しろかっこよくですね自然に言えたことこれがすごい嬉しかった と言ってます 2つ目ですね普段はメールで自分のお願いしたいことを相手に伝えそして返ってくるまでは非常にあの時間がかかったりですね保留する段階が続くんですね でも電話リレーサービスだとサクッと電話をしてその場で決定することができる実にこの時間のロスがなくなったということが嬉しいと言ってます 3つ目きこえる方からも電話リレーサービスで後で電話してください」って言われることがすごい心に響くらしいんです またウェブで予約している例えば細かいニュアンスがですねなかなか普段は伝わらなかった例えば歯医者さんに行っていつもの先生でお願いします」っていう場合も ありますし今日すごい歯が痛いのってとにかくもうすぐ処置してほしいそういったことがこの電話リレーサービスで伝わるということがすごく嬉しいと言ってました もう一つ最後に上方(かみがた)のですね 落語家とこの電話リレーサービスで打ち合わせをしたそうです 打ち合わせ終わった後上方(かみがた)の落語家は少しタイムラグがあるけれども心のタイムラグがありまへんなって大阪弁で言ってくれたそうです そういった心のきびと言いますか方言までもオペレータの方々がお伝えしてくださるこれは素晴らしいことだと思うんですよね この電話サービスがこれから世の中にどんどん当たり前のように普及していきますと手話通訳の職域拡大にもつながります ただ1年この1年はですね電話ができることだけでも嬉しかった その聴覚障害者そして聞こえる方々もこれからはですね もう少し対話の質がアップグレードしていくことに皆さんこう注目してくると思うのでただ単に伝わるから自分の心のキビとかですね様々なことが 伝わるサービスになっていったらいいなと思ってます私たちも何かこれからもお支援したいいなというふうに感じております 本当に1周年おめでとうございました ありがとうございました それでは第2部を開始いたします 石井さんよろしくお願いします はいでは第2部を始めたいと思います その前に今いろいろとメッセージを寄せていただいた方々のお話大変興味深く拝聴いたしましたさて 第2部はサービスの多様化と普及促進から考える電話リレーサービスの可能性というテーマで登壇者の皆様と一緒に考えていきたいと思います まず登壇者の皆様を紹介させていただきます 総務省情報流通行政局情報流通振興課情報活用支援室室長赤間圭祐様 赤間でございますよろしくお願いいたします 続いて厚生労働省社会援護局障害保健福祉部企画課自立支援振興室室長奥出吉規様 奥出と申しますよろしくお願いいたします 続きまして富士通総研政策支援グループシニアコンサルタント田村怜様 田村でございますよろしくお願いいたします 次にユニバーサルデザインアドバイザー日本財団電話リレーサービス理事松森果林様 松森ですよろしくお願いします 次につくば技術大学准教授日本財団電話リレーサービス理事井上正之様 井上ですよろしくお願いいたします ビデオメッセージにもありましたけれども電話リレーサービスが開始されて1年になりもっとたくさんの人認知され使っていただければならないというふうに思いました その一方でご指摘にもありましたようにまだまだ改善すべき課題もありますしサービスを使いやすくするためのメニューの拡充も求められていると思います ここからはこのさらなる普及それからサービスメニューの拡充といった機能の追加といったことから話し合っていきたいと思います 最初にまず松森さんにお伺いしたいと思いますこのサービスをもっともっと多くの方に知っていただくという点かストレートに伺いたいと思いますが きこえる人も含めて電話リレーサービスを知っていただくためには何が必要なのか何をやればいいでしょうかよろしくお願いします 松森です 私にとってこの1年間でとても印象に残っているのは何かというと視覚障害のある人と電話会議電話での取材電話での相談ができたことです 先ほどビデオメッセージビデオメッセージの中でも志村真介さんがお話しされていたダイアログ・ダイバーシティミュージアムに私も関わっています ここでは視覚障害者と聴覚障害者が共に働く希有な場所になっています 一般的に見えない人ときこえない人が電話をするってあんまりイメージができませんよね でも電話リレーサービスを活用して一緒に働く見えないスタッフとあとで電話するからねとか私のほうから電話しておきます 自然といえる これがすごく嬉しかったです 数年前だったら絶対に言えなかったセリフです 結果的に仕事の幅も広がりましたしコミュニケーションも広がって中途失聴の私にとってきこえなくなってから30年ぶりに電話のある生活を楽しんでいます つまり電話リレーサービスは社会に広めるべき価値あるサービスだと思っています 今後もっと多くの人に知ってもらうために 一つ目はできるだけ多様な立場の人が集まって共に議論を重ねていく場所が必要だと思いました 見えない人、きこえない人、盲ろう者、高齢者、子どもたち様々な立場の人が集まってどうすればもっと良いサービスになるのかこれを繰り返し繰り返し議論していく場所が必要だと思います 2つ目きこえないきこえにくい当事者の私たちがどんどん活用することにチャレンジして情報発信や意見交換を重ねることでより良いサービスの向上につながります この積み重ねが新たな電話リレーサービスの文化の醸成になります 3つ目最後に大切だと思うのは子どもの頃から電話リレーサービスが当たり前にある環境整備をすることですそのために子どもの頃から電話リレーサービスに 触れる機会をつくり子どもの視点で誰にとってもわかりやすく伝えていく必要があります きこえないことであきらめる必要がない社会また誰も取り残さない社会を作っていく責任が大人の私たちにはあると思いました 以上です 松森さんありがとうございます 多様な人が集まって話し合って行動していくそして当事者の方がチャレンジをして使う子どもの頃から慣れ親しむというようなお話をいただきました チャレンジして使っていただくという意味から申し上げますと私たちはサービスについて学ぶ地域講習会というものをこれまでも開催してまいりましたし これからも開催していく予定でおります そこで開催にご協力いただいています聴覚障害者情報提供施設の現場のご発言をお願いしたいと思います 全国聴覚障害者情報提供施設協議会副理事長の太田裕之様です 太田さんよろしくお願いいたします こんにちはよろしくお願いします 太田です 昨年から全国の聴覚障害者の情報提供施設において地域講習会を実施してきましたその中で昨年度はコロナ禍ということもあってなかなか対面での地域講習会 っていうの難しかったと思うんですけれどもやはりきこえない人たちに直に伝えたいことあるいは聞きたいことそういったことを地域講習会でするためには やはり対面での講習をもっともっと広げていきたいなとそういうふうに思います スマホを持っている電話リレーサービスも登録したいでもスマホの細かな設定の仕方がわからない使い方がわからないというような声がたくさんありました ぜひそういう意味でも対面で実施することによってすぐにスタッフの方が対応していただける安心して聞こえない人が利用することができる 利用促進につながっていくことができるのではないかというふうに思います また電話リレーサービスの概要登録方法はもちろんのことなんですが利用の仕方についての講習こういったことももちろん重要なことなんですけれども 利用にあたってのルールであるとかマナーこの基本的な電話のマナーですねやはり今まで電話を自分でかけるあるいは電話がかかってくるということに 慣れ親しんでないという方もたくさんおられます 電話はきこえる人との良好な人間関係を構築する上でも重要なことですのでぜひそういったことも学習の1項目に入れていただければいいんではないか というふうに思っています それから電話リレーサービスはきこえない人自身が利用するということはありますがきこえる人社会にもっともっと啓発をして理解をしていただくことが 必要ですのできこえる人への普及啓発というのも全国で開催をしていただきたいなそういう普及をしていただきたいというふうに思っています また聞こえない人を雇用している企業行政そういった事業所ですねそういったところにどんどんと電話をリレーサービスを導入してもらえるように そしてきこえない人もきこえる人と同等に働ける社会環境そういったことができるように電話リレーサービスを推進していくことも必要だというふうに思っています 今後の地域集会の充実に期待をしたいと思っていますどうぞよろしくお願いいたします 太田様、ありがとうございました 対面でのきめ細かいサービスの提供の重要さやきこえる人への普及啓発それから利用される方の電話のルールやマナーについての知識を深めるような講習など いろいろと大変有意義な示唆をいただきありがとうございました 先ほどから松森さんあるいは藤木さんのメッセージにもありましたけれども子どもの頃から慣れ親しむことの重要性ということが話として出てまいりましたが ここでろう学校の現場からのご発言をお願いしたいと思います全国聾学校校長会の荒川早月先生 全国聾学校校長会会長の荒川さつき先生よろしくお願いいたします はい皆様こんにちは全国学校聾校校長会会長東京都立大塚ろう学校校長の荒川早月と申します 私からはろう学校の現場での経験そして常日頃考えていることを感じていることについてお話をしたいと思っております 私が以前ろう学校の高等部に勤めていた時に電話リレーサービスに関するテーマで生徒たちに講演会を開催したことがありました 生徒たちは食い入るように講演会に参加し帰宅してから早速活用してみたという生徒もいました 多くの生徒がこれから積極的に活用したいと感想を述べていました 電話リレーサービスを活用することによりコミュニケーションの幅が広がることは社会とのつながりを広げより豊かな人生を送ることにつながります 大人になってから知るのではなく子供の頃からサービスの存在を知り活用の仕方について理解してほしい そして必要な時には年齢を問わず当たり前に活用することができるようになってほしいと思います 学校に在籍している間に電話リレーサービスの普及について広報していただくということは大変有意義なことと考えております 聴覚に障害のある子どもたちの学ぶ場である私たち学校とより一層の連携を図っていければと思っておりますのでどうぞよろしくお願いいたします私からは以上です はい荒川先生ありがとうございました 生徒さんたちが食い入るように見つめて実際に使ってくださったという大変ありがたいお話を伺うことができて嬉しく思います さてここからは少し方向性を変えた話にしていきたいと思いますここまではその普及啓発についての話が中心でしたけれどもここからはもう少し新たなそのサービスメニューの充実 あるいはその技術の活用といったことに焦点を当てていきたいと思います 聴覚障害者と一言で申し上げても全くきこえない方もいらっしゃればきこえにくい人もいらっしゃいます またコミュニケーション方法も手話を使われる方筆談や口話を中心にコミュニケーションされる方また聴力を失った年齢によっても様々な違いがあると伺っておりますし 加齢により高齢難聴になっている方もいらっしゃいますそういった方々の中には自分の声で話すということもできる方も多くいらっしゃいますまた盲ろう者のように 目が見えにくいあるいは見えない耳がきこえにくいきこえないという様々な方もいらっしゃいます 現在電話リレーサービスで提供している方法はテレビ電話を介した手話による通訳とそれから発言したいことを文字入力をしていただく文字チャットを使った文字通訳 という2通りの方法がございます 今後はさらに多くの方に使っていただくためには多様な人に合わせた多様なコミュニケーション方法を提供していく必要があると考えておりますがこの点についてまず ビデオメッセージにも出てきましたが字幕付き電話について富士通総研の田村さんに伺いたいと思います 田村さんよろしくお願いします はいまずは資料をご覧ください 現在2つの電話リレーサービスが聴覚障害者のために提供されております 1つ目は手話通訳による電話リレーサービス2つ目は文字チャットによる電話リレーサービスです しかし聴覚障害者と言っても実に多様な方々がいらっしゃいます この2つの方式では発声が可能である聴覚障害者が自分の声で相手に言葉を伝えたい場合あるいはある程度相手の声が聞こえる聴覚障害者が電話相手の声を聞き取りたい場合 といったニーズを満たすことができないものとなっています そこでこのニーズを満たすサービスの拡充が求められています 次のページをご覧ください ところで諸外国で提供されている電話リレーサービスの一つに字幕付き電話というものがございます これが何かと申し上げますとこちらの資料をご覧いただきたいのですがまず難聴者あるいは中途失聴者といった聴覚障害者は通話相手とまず音声で相手と直接話します しかし相手の声が分かりにくいそこで相手の音声を文字通訳者かあるいは音声認識が文字表示を行うことによって通話の助けとするものです この方式のポイントは自分の声で相手に伝えることができる電話相手の声を聞き取ることができるさらに電話相手の声を文字で読むことができるというものです サービスによってはオペレータを介する方式あるいは介しない方式を任意に選ぶことができるものもございます 次のページをご覧ください 例えばアメリカオーストラリアニュージーランドタイにおいて提供される字幕付き電話サービスとしてこのようなものがございます まずは左側をご覧ください大きくて見やすい 文字を表示する固定電話端末による字幕付き電話です 見た目は普通の電話のようですが大きなディスプレイがありまして会話をしながら 相手の文字を見やすい文字で見ることができます 続いて右側をご覧くださいスマートフォンアプリとして利用できる字幕付き電話です こちらの写真では一見するとチャットアプリのように見えますが 実は通話相手と自分の声が双方文字で表示されているというものになります 次のページをご覧ください 続いて特に興味深い海外でのサービス事例についてご紹介いたします 1つ目は通話の途中であってもオペレータによる支援と音声認識による支援を任意に切り替えられるサービスです どういうことかと申し上げますと よくあるサービスでは最初オペレータによる支援か音声認識による支援かを選び電話の最後までそのまま使うというものがあります しかしこちらのイノキャプションというサービスによりますと例えば家族と通話している途中相手が大人が話していました音声認識ではうまく会話ができました ところで途中で子供がパパと話したいと言って出てきました子供の声などは音声認識ではうまくいかないものです 例えば他には雑音が途中でひどくなってきた音声認識がうまくいかなくなってきたというようなことも想定されます その場合には操作を切り替えて通話の途中でオペレータを呼び出してあなたに字幕表示を任せますと切り替えることができるというサービスです もちろん逆の方法もできます 例えばある人とオペレータを介して真面目な話をしていましたその通話相手は実は大切な人でしたとこの大切な人に愛の言葉を送りたいななんて思いました しかしこれをオペレーターにかけれるのは少し恥ずかしいそんな時には音声認識に切り替えて使っていくというようなことも想定されます 次のページをご覧ください 特に興味深いサービスの2つ目です 英語においてオペレータの対応よりも音声認識の方が正確かつ高速との評価が得られたサービスが諸外国にはございます 音声認識と言われるとあまり精度が良くないんでしょうと思われるかもしれませんがアメリカで出ているサービスでは平均的な字幕付き電話サービスつまりは オペレータが対応するサービスよりも音声認識を使って対応した方が誤りが少ないあるいは高速に文字が表示されると評価されたサービスがございます このようなサービスが世界にはございますこれにならって日本でも日本ならではの新しいサービスが提供されると多くの聴覚障害者の生活に役に立つものとなるでしょう 田村さん大変様々な情報を含んだご説明ありがとうございました 字幕付き電話につきましては現在私どもの方でも調査研究を進めておりまして近い将来実現できるように努めているところです 続きまして電話リレーサービス研究の第一人者であるつくば技術大学の井上先生にお話を伺いたいと思います ビデオメッセージの中では高齢者などにも使いやすい端末があればいいなというようなメッセージもございましたが井上先生からはもっと電話リレーサービスが利用されるようになるために どういった機器やアプリがあればいいか またユーザーの立場からどんなものを望んでいらっしゃるかということをお話しいただければと思いますよろしくお願いいたします 井上ですでは資料を映し出していただいてよろしいでしょうか これまでのお話を受けまして電話リレーサービスをもっと普及拡大していくために何が必要なのか私から4点お話ししたいと思います まず1点目です 現在の電話リレーサービスにおきましてはスマートフォンにアプリをダウンロードして利用する形になっています それも当然必要ですし電話リレーサービスを始めた当時と比べまして大変使いやすくなってきています 今後もスマートフォンのアプリとして電話リレーサービスを提供していくことは必要ですがきこえる人の場合スマートフォンだけではありません 自宅の固定電話あるいは職場の電話を使って電話をかけることができます この固定電話は非常に簡単に使えます テレビ電話のような専用の端末を作ってこれを提供することによって普及につなげることが考えられます 実際にアメリカ韓国では電話リレーサービスを使うための機器が提供されています そうした端末があれば先ほど動画のメッセージの中でも高齢者に使いやすい端末をという話がありましたが 高齢者あるいは子どもたちにとっても使いやすい機器端末といったものを開発していく必要があると考えています それから先ほどの盲ろう者のビデオメッセージにもありましたが盲ろう者向けのものも必要であると考えています 次に2点目です 先ほど田村様からもお話がございました字幕付き電話についてです これはやはり自分の音声でコミュニケーションができるきこえない人にとっては本当に必要なものであると思います アメリカではこの字幕付き電話が大変普及しているという状況があります 日本でもこのようなサービスが始まれば必ず利用は増えていくと思いますので ぜひ字幕付き電話の提供に向けて頑張っていただければと思います それから音声認識についてアメリカで非常に興味深い事例が紹介されていました アメリカと日本では当然言語が異なっていますのでなかなか簡単に比較できるものではありませんが 音声認識や手話の認識の技術の今後の動向に注目しつつうまくそれらを取り入れてもっと良いサービスを提供できるよう検討を重ねていただければと思っています そして3点目です 様々な使い方をサポートしていくことも必要です 例えばスマートフォンを自宅に忘れてしまったあるいは通信環境が悪い場所さらには災害 例えば地震が起きた際などこうした状況でも使うことができる公衆電話のような電話リレーサービスがあると良いのではないかと思っています 実際にタイにおきましてはこの公衆電話のようなサービスが200から300か所くらい設置されています それを使って手話でリレーサービスが利用できるという状況にあります このような形のサービスを提供することも必要かと考えております さらにもう1点 電話リレーサービスというのは国内にいることが条件になっています しかし例えば海外に行っている際に使いたいあるいはアメリカなど海外で生活している きこえない日本人の方がいらっしゃいますので日本に電話をかけたい時というのは当然発生します 実は今私のきこえない兄がアメリカにいるんですけれども電話リレーサービスで日本にかけることができず困っているという話を聞いております さらに最後になりますがもう1点電話リレーサービスを使いやすくするための環境等についてお話をしてまいりましたが4点目といたしましてはきこえない人 また電話リレーサービスを適切に活用できる 能力の育成といったものが必要です日常生活職場あるいは災害時の場合など電話リレーサービスをそのたびにどうやって使いこなしていくのかその力リテラシーの能力を育成していく必要があります そうなりますときこえない大人に対して啓発していくだけでなく先ほどろう学校のお話もございましたけれどもろう学校の中で電話リレーサービスを使い体験してもらう そして本当の意味できこえない人が社会に参加できる力を身につけるための後押しをするということが必要であると考えております私からは以上4点です 井上先生ありがとうございました 前半に伺った周知啓発に加えて田村さんそれから井上先生のお話を伺っていますとサービス内容の充実というのもやはり力を入れて進めていかなければならないのだなという ふうによく理解できたと思います ここで行政の方々からこれまでのやり取りを振り返りつつサービスの充実発展の観点からお話をいただければと思います 厚生労働省自立振興支援室奥出室長よろしくお願いいたします はい厚生労働省の奥出です 様々な観点でのご意見をですねいろいろとお聞かせいただきましてありがとうございました 今後電話リレーサービスの充実ということで私ども厚生労働省の役割といたしましてはやはり必要な通訳オペレータの方の確保ということでそれは質もそうですし量もそうだと思うんですが そうした観点から手話通訳者をはじめとする意思疎通支援のその従事者の方はですね養成というのを引き続き進めていくということかと思います 第1部のその挨拶の中でもちょっと申し上げましたけれども最近は特にその若年層若い方をターゲットしたようなその取り組みというものを進めておりましてこの電話リレーサービスの 通訳オペレーターという新しいその活躍の場が増えたなということで目指すその職業の一つとしてですね提示をすることによって効果的なその周知啓発というものもですね 進めていけるんではないかなというふうに考えているところです もう1点その広報に関しましてはこの開始当初はやはりその自治体とか団体の方の協力を得ながら個人利用のですね拡大ということに周知を傾けてきたところでございますが最近では 例えば役所の中で働く障害者の方の就労環境の整備という観点で市役所など自治体の方自治体の方で法人利用していただくのはどうかというような形のですね 周知も行っているところでございますので1年経っていろいろと財団の方もご苦労されてきたと思いますけれども私どももですね今後このサービスが充実されるようにですね 総務省さんとも連携いたしながら周知広報など勤めてまいりたいというふうに思っております以上です 奥出室長ありがとうございました 実は私も以前から、いま奥出室長がおっしゃったことすごく共感するところがございまして 電話リレーサービスの通訳者、通訳オペレータとして働くことが働く場を提供することになって若い方がもっと手話通訳で生きていこうというような方どんどん出てくることになると 素晴らしいなというふうに考えている次第です 続きまして総務省情報活用支援室の赤間室長お願いいたします はい貴重な色々なご意見をいただきまして本当にありがとうございました きこえない方だけではなくてですねきこえない方を支えるきこえる方々のご意見そういった双方の方々のこの電話リレーサービスに対する期待というものを今日を改めて認識をしたところでございます で私どもはお電話リレーサービスを制度として所管をしている総務省といたしましてもこのサービスを国民の方々に広く理解をしていただくというために政府広報等を通じてですね 周知広報というものをしてございます それからきこえない方へのアプローチといたしましては先ほど厚生労働省さんからもお話がありましたけれども私どもも連携をしながらですね全国の自治体におけるこのサービスの周知広報、 それからまさにその自治体できこえない方、きこえない職員としてですねあの働いている方の環境を支えるという意味での法人利用登録の促進というものを図っていきたいというふうに考えてございます それから電話を受ける側きこえる方そしてその事業者としてですねその電話を受け取る方へのアプローチといたしましては 金融庁それから経産省さんなどとも連携をさせていただきながら金融機関やクレジット会社等におけるこういったサービスのですね周知それから本人確認の円滑化そういったものも進めさせて いただいているところでございます ご議論の中でですね子どもの頃からこの電話リレーサービスを知っているということが非常に大事だというお話でございました私どもも非常に気持ちとして通ずるところありまして 今年度文科省ともですね連携をしながら全国の教育委員会それから特別支援学校 聾学校への周知広報というものもご展開していきたいというふうに考えてございます あの制度官庁としてこの電話リレーサービスをしっかりと支えていきたいというふうに考えてございますよろしくお願いいたします 赤間室長ありがとうございます 厚生労働省さんもそうですけれども総務省様におかれましても幅広い省庁との連携その他機関との連携を通して電話リレーサービスの普及啓発や理解 利用登録者の促進などにご尽力をいただいていることよく理解できましたありがとうございます 多少まだ時間がありますのでここでもう一度皆さんからお話をいただきたいと思います これまでにあった皆様からの発言や説明などに対してのコメントでも結構ですしあるいは一度おっしゃったことでもさらにもう一度だけ強調したいとここだけは強調したいということを おっしゃっていただいても結構ですし今まで仰らなかったことを補足していただくということでも結構ですのでどうぞ一言ずつお願いしたいと思います まず井上先生からお願いいたします 井上です 先ほどお話しした中に含めなかったことがあります 第1部のお話の中ですごく良かったと思ったことがありまして今井さんのお話です 本当に仕事の中で積極的に電話リレーサービスを活用されて自立して生き生きと活躍しているというお話でした 本当に素晴らしいことだと思います 先日電話リレーサービスに関するNHKの番組に出演したのですがその際に埼玉県で働いていらっしゃる公務員の方のお話が番組の中で取り上げられていました 電話リレーサービスがスタートする前は 仕事としては電話を利用することができないということで同僚の方きこえる方にお願いをして電話をしてもらっていたそうです 他の人は電話をしていても自分はメールで対応していてなかなか業務が進まないということがあったそうなんですが電話リレーサービスがスタートしたことによって自分で何でもできる というふうに変わって誇りを持って仕事ができるようになったというお話がありました やはり電話リレーサービスというものはきこえない人にとって本当に役立つものであり電話リレーサービスを使って本当の意味で社会に参加する助けになるのだと実感しております ですので電話リレーサービスにはまだまだ様々な課題が残されていますが一つ一つ解決をしていって聞こえない人が社会に参加するための後押しになるようなそのサービスそのために 電話リレーサービスをどんどん改善していく必要があると思いました 以上です 井上先生ありがとうございます では松森さんよろしくお願いします 松森です そうですねもう第1部の中で印象に残っているのが本人の自尊心理もつなげるっていう話がありましたね 本当にそうだねって思いました多分これからも時代とともに 時代の時代の変化とともにニーズもそれから技術でも変わっていくと思うんですねそれに合わせて私たちは電話リレーサービスの存在意義を大切に考えて丁寧に育てて広めていきたいなぁって 改めて思いました 以上です どうもありがとうございます では田村さんよろしくお願いいたします はいこれからの電話リレーサービスとしては優れた技術によるサービスあるいはすべての使う人のことを考えたサービスを提供していくことが求められるでしょう 一方で当事者として聴覚障害者として実は私自身も聴覚障害者でありできないなと諦めてきたことはたくさんあります しかしできなかったと諦めていたことをいま一度トライしていくという心構えも必要なのではないかと思います以上です ありがとうございますでは奥出室長よろしくお願いいたします はいそうですね 先ほど多分その団体のビデオメッセージでろうあ連盟の石野理事長もおっしゃってたのですけれどもこの電話リレーに限らず、昨今では 先のその国会の中でですね障害者の情報アクセシビリティコミュニケーション施策推進法というのが議員の立法で成立したところでございます そうしたものも背景にしながらですねまずはその障害者の方のですね情報をうまくその情報につながるような、一般の方も障害者の方も同じものを同時にですね できる限り同時に取得できるようなことなどそうした ところをですね今後国として展開していかなければというような状況ではございますのでそうした背景も踏まえながらまた今後とも進めていければなというふうに思っている次第です はい以上です ありがとうございます では最後に赤間室長、よろしくお願いいたします はい、ありがとうございます 今回のですねシンポジウムがまさにその国民の方にこのサービスを認知していただきさらに理解深めていただく契機になるということを期待していたわけでございますが まさしくそういった意味で本当にですねいろいろな方々のご意見をいただいてこのサービスに対する期待が非常に高いということをさらにサービスの向上ということに対する期待というのも 極めて高いということを改めて認識しているところでありますで実際にですねあのサービスをさらに改善していくためにお話の中でもあったその技術開発をさらに進めてですね サービス高度化していくってことも当然必要ですし今、目の前にいらっしゃるこのサービスが必要としていらっしゃるであろう方々にですねしっかりとアプローチしていくってことも しっかりと進めていかなければならないというふうに思っています そういう意味ではですねこれが公共インフラとしてこのサービスが提供されることによってどういったことができるようになったのか そして先ほどビデオメッセージの中でもあったんですが上方の落語家さんのですねお言葉をそのニュアンスまで含めてですね通訳するっていうそのサービスっていうのは私は極めて非常に 素晴らしいサービスなんだろうというふうに思っていますそういったその好事例と言いますかこのサービスによってこういうことが実現できて当事者の方にとってどういったことが非常にこう 社会参画につながるとかどういうことが嬉しかったのかということをそういった事例をですねどんどんどんどん口コミではないですけれども広めていけるとさらにこのサービスというものに対する関心に 普及というのが進んでいくんじゃないかなと改めて思った次第であります 以上です どうもありがとうございました 本日ここまで多くの方からご意見やご指摘をいただいてまいりました 最後にまとめというわけではないんですけれどもとても印象にやはり残ったのがまず仕事の幅が広がるということそれから自信につながる自尊心 それから自立したと感じることができる また諦めないチャレンジするといった利用者の方の変化についてのご発言もいっぱいあったと思います で一方、ご家族の関係についても電話リレーサービスがプラスの影響を与えているというご発言もいくつかあって家族単位でもやはり貴重なものなのだなということを改めて認識しました でさらにまあ今日のテーマであるんですけれども電話リレーサービスが開くインクルーシブな社会という観点から言いますと 電話をしている相手方はきこえる人ですねきこえるすべての人々が電話の相手方で電話リレーサービスというのはやはり極論すれば50%はきこえないきこえにくい発話するのが難しいという方 のためのものですけれども残りの50%というのはきこえる人私も含めてきこえる人のためでもあるということをやはり伝えていく必要があるのだなというふうに思いました 電話リレーサービスがあることによってこれまで電話の世界の中にいなかったきこえない人、きこえにくい人、それから発話困難な人などが電話の世界の中に一緒にいる状態になっていくということが インクルーシブな電話の世界になってそれが引いてはインクポジティブな社会につながっていくのではないかというふうに感じた次第です 本日は長時間さまざまなご意見等をお聞かせいただきまして、また視聴してくださった方々もありがとうございました これで第2部終わりたいと思います